時事旬報社

時事問題を合理的な角度から追って行きます

2018-01-01から1年間の記事一覧

韓国の「死に至る病」(1)

(1)消された過去 軍用機や軍用車両には、各国独自のマーキング(国籍識別マーク)を施します。韓国空軍の国籍マークはアメリカ空軍のマークに類似し、中央に太極旗の赤青陰陽表彰をあしらったデザインとなっています。記者はかつて、このマークは北朝鮮軍の…

立憲主義と統治行為:法律の話(3)

砂川事件 沖縄普天間移設問題は解決の目処が立ちません。素人の私などは、米軍は沖縄本島の約15%にも及ぶ広大な領域を保有しているのですから、沖縄住民が居住する隣接地を避け、人里離れた米軍保有原野の真ん中に移設すればトラブルも少なかったのでは、な…

刑法と浪花節:法律の話(2)

非日常「文章」 前回の民法に続いて、今回は刑法についてチョッと触れておきたいと思います。本題に入る前に下の文書を見てください。これはある刑事事件について、最高裁判所が下した判決文の一部です。文章を読む必要はありませんが、「原判決の確定した、…

民法と資本主義:法律の話(1)

200年続く法律 朝起きて、会社や学校に行くまでに私達は既に何十という法律(契約)行為を行なっています。NHKのニュースを見るのはNHK受信契約によりますし、電気もガスも契約。電車に乗るのもコンビニで朝食のパンを買うのも全て契約に基づく法律行為を行…

平成の世相

セントラルリーグの優勝チームが決まると「今年も終盤」を感ずる。来年には年号が変わるので「平成も終盤」ということになる。日本にとって平成の30年間とはどんな時代であっただろうか。学術的な平成の位置づけについては専門家に任すとして、平成に暮らし…

「進化」という摩訶不思議な動力(1)

滅亡回避への道 前回の社説に少し関係する話である。LGBTは、人間という「種」を存続継承する遺伝子に組み込まれた「進化の動力」からすれば、すこぶる真っ当な現象であり、何かしらの外因により男女いずれかの性が死滅するような非常事態が発生した時、同性…

LGBTの生産性:性的少数者に対する当社の見解

生産性がない 与党女性議員による「LGBTは生産性がない」発言により所謂「性的少数者」に対する議論が噴出している。「生産性がない」との主張には「子供を作らない伴侶は国益に反する」との含意があるのだろう。主張を掲載した記事(「新潮45」2018年8…

ベーシックインカム:日本が天国となる日(6)

業火の火種 確か天声人語だったと思うのですが、タリバンに爆破されたバーミアンの石窟大仏を痛むコラムが掲載されました。筆者は破壊された大仏を擬人化し、爆破される自らの境遇を描いたのですが、貴重な古代遺産がこのような形で消滅することを嘆きながら…

「拉致問題」と「戦後賠償(補償)問題」(2)

拉致問題と戦後賠償問題を天秤に 米朝首脳会談から三週間ほどが経過した。当初拍子抜けと思われた会談であったが、ポツリぽつりと会談の内情を伝える周辺情報が漏れ出てくる。憶測なのか、根拠有る情報源であるのか、玉石混交ニュースが乱れる中にあって目を…

「拉致問題」と「戦後賠償(補償)問題」(1)

半年程前であれば、誰も予測できなかった北朝鮮問題の急変には唖然となるばかりである。評価が分かれる今次の米朝首脳初会談であるが、総じてアメリカよりも北朝鮮の方が得るものが多かったとする論評が多い。米朝で密約でもなければ外見上はソノように見え…

平成天皇の太陽

来年の5月1日に年号が変わる。言うまでも無く今上天皇の譲位があるからだ。あまりにも不敬なことであるので、話は表にだすべきではないとも考えたが、やはり平成が終わってしまう前に筆者の体験を記録しておこうと思う。 25年ほど前の話である。当時私は都内…

ベーシックインカム:日本が天国となる日(5)

ベーシックインカム社会で暮らす、とは 「日本国民である」との資格だけで誰もが、自動的に生活費の最低額(12万円)が支給される社会で人々はどのように暮らすのでしょうか。仮に12万円をもらったとしても半分が税金として徴収されるなどというのでは意味が…

ベーシックインカム:日本が天国となる日(4)

日本人が世界の手本に 隣の半島情勢デスクでは、状況の激変に今後が読めず大混乱です。北朝鮮問題の成り行きは社会部としても他人事ではないのですが、コチラではもう少し日本社会の中長期的展望を追ってみましょう。ベーシックインカム実現の話です。 スイ…

物損事故(物件事故)と警察の民事不介入

社会には実際経験してみないと常識では想像もできないような苦難に出会うことがある。東京郊外に住むAさんが体験した交通事故(物損事故)もそんな話の一つだ。 当日 いつものように近所のスーパーにマイカーで出かけたAさん、帰り道で十字路に差し掛かった…

電撃訪中:中朝首脳会談

日本は蚊帳の外か 3月26日、極秘裏に金正恩委員長が訪中、習近平国家主席と首脳会談を実施した。張成沢の処刑以来、中朝関係は冷え切っていたとされてきただけに正に意表をつく訪中である。28日午前、朝鮮中央放送は「習近平主席の招きにより26日から28日ま…

ベーシックインカム:日本が天国となる日(3)

前号(3月2日)で大雑把に計算したように、国民全員に無条件で月12万円を支給するというベーシックインカムが、いかに突拍子もない話であるかは明白です。プライマリーバランスなど財政収支を考えれば、議論の余地もないようにも思えます。しかしなぜベー…

財務省データ改ざん問題

森友学園と加計学園:官僚忖度の無情 本日、財務省が森友文章の書き換えを認めた。「文書は破棄した」の主張を撤回、その上で国会に提出した文章が改ざんされていたのだから、財務省としては度重なる失態である。しかし何故このようなことがおきたのであろう…

ベーシックインカム:日本が天国となる日(2)

財源をどうするか 前号で触れたスイスのベーシックインカム国民投票ですが、結局反対多数(77%)で否決されたとはいえ、無条件で全国民に毎月28万円を支給するという前古未曾有の試みでした。スイス政府がその財源をどう工面する予定であったのかについては不…

ベーシックインカム:日本が天国となる日(1)

日本国憲法第25条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあります。戦後、立憲主義(Constitutionalism)を導入した日本では、憲法とは国民が政府を統治するために定めた最高法規であり、「国民が国家権力を縛る」ために…

鼻血作戦:平昌オリンピックを巡る米朝中韓の駆け引き

北朝鮮にたいする米軍軍事行動はあるか 平昌オリンピック開催が間近となった。新年早々、北朝鮮は異例にも韓国の冬期オリンピック開催に声援を送り、これに呼応した韓国提案の南北共同開催を承諾、IOCも同調・歓迎し、半島情勢に束の間の雪解けが訪れたよう…